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8月は、
- 福島県市議会議員研修会
- 議会運営委員会
- 福島市議会文教福祉常任委員会行政視察
を取り組んで参りました。
時系列順にお伝えします。
令和8年度福島県市議会議員研修会
日時:令和8年8月4日(火)
会場:パレスいわや(いわき市)
毎年、県内の13市の議会議員が一同に会し研修を受けています。
福島市、郡山市、いわき市、会津若松市の4市が開催市として4年に一度回るようになっています。
今回の研修テーマは、
「住民福祉の増進に向けて議会は何ができるのか~立法趣旨に沿った議会運営の必要性~」
講師:早稲田大学デモクラシー創造研究所招聘研究員、議会事務局研究会共同代表、元大津市議会局長の清水克士氏をお迎えし、地方議会の役割や議員の活動、議会運営のあり方について、非常に分かりやすく、そして示唆に富んだお話を伺いました。
●「議会とは何のためにあるのか」を改めて考える
今回の研修で特に印象に残ったのは、私たち議員が日々取り組んでいる「一般質問」や「委員会審査」などについて、改めてその意味や役割を考える機会となったことです。
議員として活動していると、定例会で一般質問を行い、委員会で議案を審査し、採決を行うという一連の流れを、ある意味で「当たり前」のものとして捉えてしまいがちです。
しかし、清水先生のお話を伺う中で、
「そもそも議会は何をするために存在しているのか」
「議員は何のために議論するのか」
「その議論は本当に住民福祉の向上につながっているのか」
という、議会活動の原点に立ち返って考えることの重要性を強く感じました。
特に、地方自治法などの法制度が、どのような趣旨で議会に権限や役割を与えているのかを理解した上で、その趣旨に沿って議会を運営していくことが大切であるとのお話は、大変印象に残りました。
●一般質問も「何のために行うのか」
議員活動の中でも、一般質問は市民の皆さまからも比較的分かりやすい議会活動の一つです。
市民の皆さまからいただいた声や地域の課題を取り上げ、市長や執行部に問い、政策の改善や新たな取り組みにつなげていく。
これは議員として重要な役割です。
一方で、ただ質問をすること自体が目的になってしまってはいけません。
「質問したことで何が変わったのか」
「市民生活の向上につながったのか」
「政策形成にどのような影響を与えたのか」
という視点を常に持つ必要があります。
一般質問を「議員が自分の考えを述べる場」とするのではなく、市民の声を政策につなげ、行政をより良い方向へ動かしていくための重要な機会として活用していくことが大切だと改めて感じました。
●委員会こそ、議会の重要な役割
また、委員会についても、その役割を改めて考える機会となりました。
議会では、本会議での議論だけでなく、常任委員会などにおいて、議案や市政のさまざまな課題について専門的・具体的に審査、調査を行っています。
福島市議会においても、常任委員会で議案の審査や所管事務の調査などが行われています。
委員会での議論を通じて、行政から示された内容をそのまま受け取るのではなく、
「なぜこの政策が必要なのか」
「市民にとってどのような効果があるのか」
「課題や副作用はないのか」
「より良い方法はないのか」
という視点から議論を深めることが、議会の重要な役割です。
●「議会の常識」を問い直す
今回の研修を通じて、私自身が最も強く感じたのは、「これまでこうしてきたから」という理由だけで議会活動を行ってはいけないということです。
議会にも長年積み重ねてきた慣例や慣行があります。
しかし、社会が変化し、市民のニーズも変わっていく中で、議会のあり方も不断に見直していかなければなりません。
「本当にこのやり方が最善なのか」
「市民にとって分かりやすい議会になっているのか」
「限られた時間を、より有効に政策議論へ振り向けられないか」
こうした問いを持ち続けることが、議会改革につながるのだと思います。
●住民福祉の増進に向けて
地方議会の目的を考えるとき、最も大切なのは、市民の暮らしをより良くすることです。
議会で質問すること、議案に賛否を示すこと、委員会で議論すること、政策を提案すること。
これらはすべて手段であって、目的ではありません。
その先にあるのは、市民一人ひとりの暮らしを守り、福祉を向上させ、将来にわたって安心して暮らせる福島市をつくっていくことです。
今回の研修で学んだことを、単なる「研修を受けた」という経験で終わらせるのではなく、これからの議員活動の中で実践していきたいと思います。
市民の皆さまからいただく一つひとつの声を大切にしながら、議会本来の役割をしっかりと果たし、「住民福祉の増進」という地方議会の使命に真正面から向き合う議員でありたいと改めて決意しました。
議会運営委員会
日時:令和8年8月5日(水)
1 オンライン委員会の運用ガイドラインを改正
災害や感染症の拡大など、やむを得ない事由により議員が委員会に参集できない場合に備えた、オンラインによる委員会等出席の手引きが改正されました。
改正の主な内容としては、
Zoomを活用したオンライン会議システムの使用方法、情報セキュリティ対策、通信環境に不具合が生じた場合の対応方法などが、より詳細かつ実用的にまとめられています。
大規模災害や重大な感染症のまん延時に、議会活動が途絶えることなく継続できる体制が整備されることは、市民の皆様にとって極めて重要です。
2 本会議・委員会での自由討議と政策討論会について答申案を承認
議長からの諮問に基づき、二つの重要なテーマについて検討結果がまとめられました。
(1)本会議・委員会での議員間の自由討議について
委員会では従来から自由討議が実施されていますが、本会議での自由討議については、近年実施されていない状況でした。
今回、他市議会の事例を確認した結果、本会議での自由討議を積極的に運用している事例がほとんど見られないことが判明しました。
こうした状況を踏まえ、本市議会においては、本会議では現在のしくみを維持し、必要に応じて実施できる体制を整えることとしました。
一方、委員会では引き続き自由討議を実施し、その充実を図っていくことが決定されました。
(2)政策討論会の開催について
本市議会では、所管事務調査を軸に政策立案及び政策提言の取り組みを進めてきました。
今後も、この重要なしくみを継続するとともに、所管の枠を超えた検討事項など、全議員で議論する必要がある場合には、政策討論会を開催することが決定されました。
これにより、より幅広い観点から市民の皆様のニーズに応えられる政策提言が可能になると考えます。
3 質問のあり方に関する検討を実施
代表質問および一般質問の運用について、各会派から様々な提案と意見が提出されました。
主な検討事項は以下の通りです。
●代表質問について
代表質問は、各会派1名が総括質疑方式で質問する現行制度が維持されることが確認されました。
また、代表質問の質問時間についても、質の向上と制度の経緯を踏まえながら、継続的に検討していくことが確認されました。
●一般質問について
現行の一問一答方式は継続することが確認されました。
一方、議案質疑と一般質問の関係、全議員が一般質問に登壇する場合の日程確保の課題など、実務的な改善の余地について、他市の事例も参考にしながら調査研究を進めることが決定されました。
また、質問通告の方法について、電磁的方法(メール等)の導入も検討すべきとの提案がなされ、議会運営の効率化に向けた改善が進められることになります。
今後の議会運営について
今回の委員会では、福島市議会基本条例の理念に基づき、議会運営の効率化と政策論議の充実を図ることが改めて確認されました。
質問制度の改善についても、急激な変更ではなく、慎重に検討を進めながら、柔軟に課題解決を図っていくことが共有されました。
これからも、市民の皆様の信託に応えられるよう、より実のある議会活動を推進してまいります。
福島市議会文教福祉常任委員会行政視察
視察期間:令和8年8月21日(金)
視察先及び調査事項:
福島県郡山市「郡山市自殺対策推進条例について」
先月の埼玉県越谷市及び東京都日野市に引き続き、県内の郡山市へ委員会視察に行ってまいりました。
●視察テーマ:「自殺対策に関する調査」
●視察の背景と目的
全国や市内において毎年多くの尊いいのちが失われている中、自殺対策や孤独・孤立を防ぎ、誰も自殺に追い込まれることのない地域社会の実現のため、本常任委員会では所管事務調査として「自殺対策に関する調査」を実施しております。
現在、自殺対策基本条例の委員会提案を検討しており、先進地である郡山市の条例制定経緯や特徴、改正内容についてご視察いただきました。
●郡山市における自殺対策の展開
郡山市は平成29年9月に「郡山市自殺対策基本条例」を施行し、令和8年4月1日には自殺対策基本法の改正に対応する形で、同条例の一部改正を実施いたしました。改正のポイントは以下の通りです。
基本理念への追加として、デジタル社会の進展を踏まえた情報通信技術や人工知能関連技術の適切な活用を図りながら自殺対策を展開すること、並びにインターネット等を通じて流通する自殺に関連する情報への適切な配慮が明記されました。
さらに重要な改正として、こどもに係る自殺対策は社会全体で取り組むことが基本理念に新たに追加されました。
学校の責務に関しては、基本理念にのっとり、関係者との連携を図りつつ、こどもの自殺の防止等に取り組むよう努めることが明記されるとともに、自殺の防止等の観点から心の健康の保持のための健康診断、保健指導等の措置、精神保健に関する知識の向上その他の心の健康の保持に係る教育又は啓発を行うことが規定されました。
医療提供体制の整備に関しては、精神科医等に対する自殺の防止等に関する研修の機会の確保が明記されました。
自殺発生回避のための体制整備では、自殺をする危険性が高い者を早期に発見し、自殺の発生を回避するための適切な対処に必要な情報が、当該対処を行う関係機関及び関係団体に対し迅速かつ適切に提供されるための措置について規定されました。
さらに自殺の防止の観点から、自殺の助長につながるような情報、物品、設備等についてその適切な管理、配慮等に関して注意を促すための措置が規定されています。
●郡山市の自殺対策計画と数値目標
郡山市は令和8年3月に「第二次郡山市いのち支える行動計画(郡山市自殺対策計画)」を策定いたしました。
計画期間は令和8年度から令和12年度までの5年間です。
基本理念として「誰一人自殺に追い込まれることのないまち こおりやま」を掲げ、5つの基本方針のもと、「4つの基本施策」と「6つの重点施策」で構成されております。
4つの基本施策は、地域におけるネットワークの強化、自殺対策を支える人材の育成、市民への啓発と周知、生きることの促進要因への支援です。
6つの重点施策は、勤務・経営問題に対する自殺対策の推進、高齢者支援の充実、生活困窮者支援の充実、こども・若者支援の充実、女性支援の充実、自殺未遂者・自死遺族支援の充実となっております。
数値目標として、郡山市は令和6年の自殺死亡率が16.3であり、令和12年までに13.3以下、自殺者数を41人以下とすることを目指しています。
これは国の自殺総合対策大綱における目標である、平成27年と比較して30%以上減少させることと同じ方向性を示しております。
●郡山市の自殺対策の課題と特徴
郡山市が明確にしている課題は5点です。
第一に市民への啓発・周知の推進では、気付きと見守りを促すための取組強化が必要とされています。
第二に勤労・経営問題への対策では、男性40~59歳有職者が自殺者の特徴として上位を占めており、仕事に関する要因からうつ状態になるケースが多い傾向が認識されています。
第三に高齢者への対策では、男性60歳以上無職同居が上位を占め、女性60歳以上無職同居も浮上しており、多角的な支援が必要です。
第四にこども・若者への対策では、20歳代までの年代で全国を上回る状況にあり、自殺対策基本法の改正を踏まえた対策強化が求められています。
第五に女性への対策では、20歳代までの年代が全国、福島県を上回っており、あらゆる世代の女性に対する支援の充実が必要とされています。
郡山市の特徴的な取組として、セーフコミュニティ推進協議会に自殺予防対策委員会を設置し、市民、地域団体、企業の連携のもと、自殺対策を進めているほか、こおりやま広域連携中枢都市圏との協働による圏域全体での自殺対策の推進が挙げられます。
●福島市議会の取組み

本委員会は、本視察での知見を踏まえ、福島市における自殺対策基本条例の制定に向けた検討を進める予定です。
誰もが自殺に追い込まれることのない地域社会の実現に向けて、関係機関との連携を強化し、総合的な自殺対策の推進に取り組んでまいります。






