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10月は、
- 会派行政視察(石川県加賀市、石川県金沢市、長野県長野市)
- 福島市・相馬市・米沢市・伊達市四市連絡協議会 全体会
- 令和7年度仙台・福島・山形市議会広域観光連携推進協議会 研究会
を取り組んで参りました。
時系列順にお伝えいたします。
福島市議会「真政会」行政視察
「視察日程」:令和7年10月7日(火)~10月9日(木)
「視察先」 :石川県加賀市、石川県金沢市、長野県長野市
「視察内容」:加賀市→市内三温泉をまちづくりに生かした観光振興・外国人観光客誘客について
金沢市→金沢スタジアム(金沢市民サッカー場再整備事業)について
長野市→長野Uスタジアムの運営について
上記の日程において、会派の行政視察で加賀市役所・金沢スタジアム(ゴーゴーカレースタジアム)・長野Uスタジアムを訪問しました。
「加賀市」
● 市内三温泉をまちづくりに生かした観光振興・外国人観光客誘客について(令和7年10月7日〔火〕 実施)
石川県加賀市を訪問し、「山代温泉・山中温泉・片山津温泉」を軸とする観光振興および外国人観光客誘客の取組みについて行政視察を行いました。
加賀市は三つの温泉地と城下町などを含む地域資源を有し、観光を地域振興の重要な基盤として位置付けています。
視察では、加賀温泉郷の現況、観光戦略、地域資源の活用、インバウンド施策、交通アクセス整備の現状と課題について説明を受けました。
加賀市側は「三温泉をまとめて『加賀温泉郷』として一体的に発信すること」「地域事業者・観光協会・旅館組合・住民との官民連携で現場の主体性を確保すること」を基本方針としており、地域ぐるみのプロモーションと体験型商品の造成を進めています。
各温泉地の特色については次の通りです。
山代温泉は文化歴史面の資源が豊富で、北大路魯山人ゆかりの史跡や関連展示等が観光資源となっています。
山中温泉は自然景観や伝統芸能(山中節等)・工芸を生かした滞在型の体験が評価されています。
片山津温泉は柴山潟を中心とした景観を活かす再開発や新たな宿泊ニーズの取り込みに取り組んでおり、三温泉がそれぞれ異なる魅力を持ちつつ「加賀温泉郷」としての総合的なブランド力を構築しています。
統計面では、加賀温泉郷は従来年間およそ約200万人規模の来訪者を集める温泉観光地域として紹介されており、近年は国内地域別プロモーションに加えて台湾などアジア圏を中心としたインバウンド誘致も積極的に行われています。
また、北陸新幹線の延伸・駅整備等が誘客に影響を与えている旨の報告もあり、交通インフラの変化が来訪者構成や動線に影響を及ぼしている点は留意すべき事項です(観光統計・市報)。
一方、視察で共有された主な課題は次のとおりです。
第一に三温泉間の回遊性向上と二次交通の利便性確保であり、観光客が複数温泉地を簡便に巡るための交通連携や共通プログラム(共通チケット等)の整備が求められています。
第二に、観光振興と地域住民の生活との調和、持続可能な観光産業の仕組みづくりも継続的な課題です。
これらは、各地で共通して見られる地方観光の論点と合致しています。
以上を踏まえ、福島市においても(飯坂・高湯・土湯等の温泉資源や福島駅周辺の再整備を含め)「温泉を核とした面的観光振興」「地域主体の官民連携」「文化資源を活かした滞在型観光」の観点から加賀市の取組みを参考にすべきと考えます。
特に、地域全体でのブランド構築と、交通インフラ・情報発信(多言語対応・デジタルマップ・キャッシュレス等)の整備は、来訪者の回遊促進と滞在時間延長に直結すると考えられます。
「金沢市」
●金沢スタジアムについて(視察日:令和7年10月8日〔水〕)
令和7年10月8日、石川県金沢市を訪問し、整備が進められている「金沢スタジアム(金沢ゴーゴーカレースタジアム)」について視察を行いました。
本スタジアムは、老朽化した市民サッカー場を建て替え、地域スポーツとまちづくりの拠点として整備された施設であり、Jリーグ・ツエーゲン金沢のホームスタジアムとして令和6年2月に開業しました。
所在地は金沢市磯部町ロ75-1(城北市民運動公園内)。
スタジアムは収容人員10,444人、うち座席は約8,000席を備えた地上4階建てのフットボール専用スタジアムです。
ユニバーサルデザインに配慮した車いす席やファミリーエリアを設置し、地域イベントにも活用できる「開かれた多目的空間」を目指しています。
ネーミングライツ契約により、愛称は「金沢ゴーゴーカレースタジアム」。
契約期間は開業から5年間で、地元企業・株式会社ゴーゴーカレーグループが命名権を取得しています。
運営は、地元クラブ・ツエーゲン金沢を代表とする金沢スタジアム共同事業体(株式会社石川ツエーゲン、公益財団法人金沢市スポーツ事業団ほか)が指定管理者として担っています。
視察では、整備の背景や施設運営の方針について詳細な説明を受けました。


特に印象的だったのは、スタジアム単体の整備にとどまらず、「スポーツを核としたまちづくり」として位置づけられている点です。
城北市民運動公園全体と連携し、試合のない日でも市民が訪れる空間づくりを重視。
イベント開催や地域団体の利用など、日常的に開かれた施設として運用する方針が示されました。
また、太陽光発電の導入や木材利用の推進など、環境に配慮した持続可能な施設設計が進められており、地域に根差したスタジアムづくりの理念が随所に感じられました。
さらに、官民連携による運営体制が特徴的であり、行政が基盤整備を担いつつ、民間が持つ集客力や運営ノウハウを活かしたハイブリッド型のマネジメントが導入されています。
収益事業やイベント誘致を通じて、スタジアムの自立的な運営を目指す仕組みが構築されていました。
課題としては、イベント時と日常利用のバランス、アクセスや交通動線の確保、維持管理コストの最適化などが挙げられています。
市では、これらの課題を踏まえつつ、地域住民・企業・行政が一体となった「まちぐるみのスタジアム運営」を進めているとのことでした。
福島市にも飯坂温泉や高湯温泉など地域資源があり、また福島ユナイテッドFCをはじめとするスポーツ文化が根付いています。
今回の金沢市の取組みは、スポーツ施設をまちづくりや地域交流の核として活用する視点、民間との協働による柔軟な運営体制、市民参加と地域経済の循環を両立させるモデルとして、大いに参考となるものでした。
今後、福島市におけるスポーツを通じたまちづくりや施設整備の検討にあたり、この視察で得た知見を活かしていきたいと考えます。
「長野市」
● 長野Uスタジアムの運営について
令和7年10月9日、長野市を訪問し、南長野運動公園内に整備された総合球技場「長野Uスタジアム(正式名称:南長野運動公園総合球技場)」の行政視察を行いました。
本施設は、地域スポーツ振興や大会誘致の拠点として整備され、地元クラブや市民の利用を想定した設計と運営がなされています。所在地は長野市篠ノ井東福寺320番地で、収容人員は15,491人規模、主にAC長野パルセイロのホームゲーム等に使用されており、駐車場は第一駐車場約873台、バス専用駐車場22台を備えています。
運営は長野市の指定管理者制度に基づき、南長野スポーツマネジメント共同事業体が行っています。
視察を通じて確認した特徴として、まず大会対応と市民利用の両立が挙げられます。

長野UスタジアムはJリーグ公式戦に対応可能な観客席を確保しつつ、日常の市民スポーツや地域イベントにも活用されており、競技環境と観戦環境を整えながら住民利用とのバランスが取られています。
次にアクセスと利便性についてですが、最寄り駅からのバス・シャトル運行や駐車場整備により来場者が確実にアクセスできるよう工夫されていますが、イベント時のピーク時交通対策や公共交通との連携強化は今後の課題として挙げられます。
運営体制では、指定管理者制度を活用することで行政管理と民間運営ノウハウの融合を図り、効率的な運営と利用促進を実施しており、施設の維持管理と収支のバランスを意識した運営モデルであることが確認できました。
さらに、収容規模や設備面から、地域内外の大会誘致やスポーツイベント開催に適した施設であり、周辺の公園・運動施設との連携により来訪者がスタジアム周辺を回遊できる環境も整えられています。
一方で、今後の課題としては、イベント利用と日常利用のバランス策定、アクセス改善と来場者誘導、維持管理・運営収支の可視化と持続可能な体制構築、周辺施設との連携による回遊性向上、データに基づく利用者満足度調査・改善サイクルの構築などが挙げられます。
これらの知見は、福島市におけるスポーツ施設整備や運営においても大いに参考となります。
特に大会利用可能性を見据えた施設設計と日常利用の両立、指定管理者制度を活用した効率的運営、アクセス・動線・駐車場等の総合計画的整備、地域クラブ・住民・行政が一体となった運営スキームは、福島市のスポーツ振興や施設整備に活かせる重要な示唆です。
今回の視察を踏まえ、福島市におけるスポーツ拠点整備や運営検討にあたっては、長野Uスタジアムの運営事例や施設設計の工夫を参考にし、地域の実情に応じた施設整備や運営方針の策定を進めていくことが求められると考えます。
福島市・相馬市・米沢市・伊達市四市連絡協議会 全体会
「研修日程」:令和7年10月15日(水)
「視察内容」:全体会・講演・意見交換会
上記の日程において、福島市の福島グリーンパレスにて開催されました。
令和7年度福島市・米沢市・相馬市・伊達市議会連絡協議会
主に、広域的な道路整備について活動しています。
例えば、東北中央自動車道(相馬~伊達~福島~米沢間)の整備促進「地域の暮らしを守り活性化を図る道路予算の確保について」等。
また、本日の会では、全体会議終了後に、㈱東邦銀行社外取締役及び学校法人酪農学園理事長、伊達なふるさと大使であります髙島英也氏から「元気な地方の企業から学ぶ地方創生」を演題にご講演いただきました。
その後、他市議会の皆様と意見交換を行いました。
「令和7年度仙台・福島・山形市議会広域観光連携推進協議会 研究会」
「日 程」:令和7年10月27日(月)
「会 場」:江洋グランドホテル
「内 容」:研修 ローカルゼブラを核とした秋保町の観光まちづくりについて
令和7年度 仙台・福島・山形市議会 広域観光連携推進協議会 研究会に出席しました
「ローカルゼブラを核とした秋保町の観光まちづくり」から学ぶ、地域の誇りを生かした観光戦略
令和7年10月27日、仙台・福島・山形三市議会による「広域観光連携推進協議会 研究会」に出席しました。
本研究会は、東北の中核都市である三市が連携し、観光資源の相互活用や広域的な観光振興を推進するために設けられているもので、観光施策の共有や先進事例の学びを通じて、連携の方向性を深める場として開催されました。
■ 講演テーマ
「ローカルゼブラを核とした秋保町の観光まちづくり」
講師:有限会社マイティー千葉重 代表取締役 千葉 大貴 氏
■ 講演概要
「ローカルゼブラ」とは、地域に根ざした独自性(ローカル)と、白黒の縞模様のように“同じで違う個性”を象徴するコンセプトを掛け合わせた言葉で、「その地域にしかない価値」を可視化し、持続的に発展させる観光まちづくりモデルです。
秋保町では、地域住民・事業者・行政が一体となり、温泉地としての伝統を守りながらも、若い世代の感性を生かした新しい観光スタイルを生み出しています。
具体的には、地元農産物や工芸、アートイベントの連携、空き家を活用した複合施設づくり、SNSを活用した情報発信、そして地域全体を“ひとつのブランド”として打ち出す取組が進められています。
■ 成果と課題
この活動により、秋保町には新しい層の観光客が訪れるようになり、地域経済への波及効果も見られるようになったとのことです。
一方で、持続的な運営資金の確保や、観光と生活の両立、アクセス向上など、課題も現場で直視しながら対応を続けていると説明されました。
重要なのは、地域の“主役”が住民自身であるという点。
観光まちづくりを通じて、住民同士のつながりが強まり、地域に誇りを取り戻す動きが広がっていることが印象的でした。
■ 福島市へ
今回の講演を通じて、福島市の観光施策にも活かせる多くのヒントを得ました。
地域固有の魅力を「編集」する発想
単に観光資源を紹介するのではなく、「物語」や「人」を軸にしたストーリー性のある発信が鍵。
住民参加型のまちづくり
観光を“まちの誇り”として育てるには、地域住民が主体的に関わる体制づくりが不可欠。
持続可能な観光ビジネスモデルの構築
補助金頼みではなく、自立した収益モデルを確立し、次の投資につなげる仕組みが求められる。
広域連携の重要性
仙台・山形・福島が共通の観光回廊として発信できる体制づくりが、東北全体の魅力向上につながる。
■ おわりに
秋保町の取組は、観光を“地域再生のエンジン”とする挑戦であり、地域の人々が誇りを持ってまちを育てる姿が印象に残りました。
福島市においても、自然・温泉・食・文化といった多様な地域資源を生かし、「ここにしかない体験」を創り出す観光まちづくりを進めることが、今後の鍵になると感じています。
今回の学びを、今後の議会活動や政策提言にしっかりと反映してまいります。






